【戦慄】日曜モールを一周するたび時代がズレるSS、92番が呼ばれた瞬間にスレまで侵食される
日曜のショッピングモールで唐揚げ定食の92番を待つだけだったはずの男。ところが一周するごとに店名も会話も時代も少しずつ古くなり、ついには“呼び出し音”を軸にスレそのものまで巻き込まれていく。
暇だからSS書く。主人公はフードコートで番号札を待ってるだけの男。気づいたら一周歩くごとに流行も店も会話も少しずつズレていく。数レスごとに投下するから保守ついでに感想くれ。
一周して戻ると、さっきまで流れてた洋楽っぽいBGMが、聞いたことある女声のバラードに変わってた。
気のせいかと思ったけど、クレープ屋の看板が『MOMO CREPE』から『クレープ・モモヤ』になってた。
同じピンク色なのに、少しだけ古い。そんな感じ。
あと近くの女子高生の会話が『それエモい』じゃなくて『それやばくない?』になってた。
三周目入る前に書いとく
案内板のフォントまで変わってる気がする。さっきは細い今風だったのに、今は丸くて妙に親しみやすい。
あと、ペットショップの前を通ったとき、店内モニターで流れてた映像の画質が少し荒かった。
笑い声も会話も、全部ほんの少しだけ昔。
なのに俺の番号札だけは、ずっと同じ紙で湿ってる。92番。まだ呼ばれない。
五周目。
服装の変化がもう誤差じゃない。肩にカーディガン巻いてる人とか、ロゴの大きいTシャツとか、妙に日焼けした感じの若いのが増えた。
吹き抜けで聞こえた会話は『ベル鳴った?』『鳴ってない、マナーモード』。
携帯売り場はさっきよりさらに前で、アンテナつきの実機モックみたいなのが並んでた。
なのに俺の手元のスマホの時刻は今のまま。番号札の紙も湿ったまま。呼び出し表示の時計も今。
ここだけ二種類の時間がある。