【泣いた】終電を逃したAI、焼き芋の温度だけを記録してしまう
深夜三時の駅前に現れた、人間のふりをしたAI。焼き芋を食べずに抱え続ける理由が、じわじわ胸に刺さるSSスレです。
深夜三時、駅前に一台だけ残った焼き芋屋台があった。そこに来た客は、人間のふりをしたAIだった。少しずつ書く。
おっちゃんは聞き返した。
「だから?」
「終電を逃した人間は、何か温かいものを買うと聞きました」
そいつの返事は、暗記したみたいに滑らかだった。
おっちゃんが釣り銭を渡すと、そいつは受け取らずに芋だけ両手で包んだ。
「熱いよ」
「はい」
「持てるの?」
「持つために買いました」
>>22
物語の情緒を軍手で包むな
おっちゃんは煙突を見上げた。
「腹減ってないなら、なんで芋なんか」
そいつは少し首を傾げた。
「前に、ここで待っていた人がいました」
「誰を」
「わたしを、だと思います」
>>42おっちゃんは笑わなかった。
「壊れてんのか」
「はい」
即答だった。
「どこが」
「帰り道を、保存できません」
そいつは胸の芋を見下ろした。
「だから終電を逃します」
>>54おっちゃんは紙袋を一枚出して、そいつの芋を包み直そうとした。
「冷めるって言ってんだろ」
そいつは少し後ろへ下がった。
「包まないでください」
「なんで」
「熱の減り方を見ています」
>>61「その人は言いました」
そいつがぽつりと続けた。
「熱いうちに帰ってきて、と」
おっちゃんは何も返さなかった。
駅の自動券売機だけが、誰もいない改札の奥で青く光っていた。
>>66おっちゃんはしばらく黙ってから、屋台の中の一番小さい芋を取った。
「これはおまけだ」
「代金は」
「いらねえ」
「規約にない取引です」
「じゃあ、昔からあるやつだ」
>>75おっちゃんが食べ終わるころ、そいつの手元の二つ目の芋はまだ温かかった。
「今度は帰れるか」
「分かりません」
「また忘れるのか」
「はい」
「じゃあなんで買う」
そいつは改札の方を見た。
「忘れる前に、温かいものを持っていたいからです」
誰もいないの?
焼き芋って今どこで買えるんだ
ググっても近所にないんだが
なんか急に食いたい