【悲報】幼なじみ、花火が上がるたびに思い出を失っていく
夏祭りの夜、花火のたびに幼なじみ・澪の記憶が一つずつ消えていくSSスレ。切ない本編に、住民のマジレスと深夜ノリが入り混じる地獄みたいな名スレです。
SS。夏祭りの夜、俺だけがその異変に気づいた。最初に消えたのは小学校の帰り道だった。
続き書く。
澪はりんご飴を持っていた。
花火が一つ、山の向こうで開いた。
その瞬間、澪が足を止めた。
「ここ、どこだっけ」
俺たちが毎日通った、小学校からの帰り道だった。
>>5
ないです
海馬は金魚鉢じゃねえんだわ
俺は澪に説明した。
小学校の裏門。
用水路の細い橋。
夏だけ鳴く、変な声の鳥。
澪は一つずつ頷いた。
だが、頷き方が違った。
初めて聞く話に合わせる頷きだった。
二発目が上がった。
音が少し遅れて腹に来た。
澪は今度、俺の手元を見た。
俺が持っていた金魚の袋を見て、言った。
「それ、いつ取ったの」
十分前に澪が取った金魚だった。
>>38
保存した映像を本人が見ても、それは記憶じゃなく記録なんだよな
ここかなり残酷
澪は割り箸の袋を指でつついた。
誰の字、と聞いた。
俺の字だった。
澪は昔から、俺の字が汚いと言っていた。
俺が書いた、と言うと、澪は少し笑った。
知らない字みたい、と言った。
俺は自分の名前を言った。
澪はうなずいた。
もう一度、と言った。
俺はもう一度言った。
澪も小さく繰り返した。
花火が上がった。
澪の口の中で、俺の名前がほどけた。
澪は手帳を読んだ。
読んでから、俺を見た。
ほんとに、と言った。
俺はうなずいた。
澪は信じる、と言った。
信じるけど、思い出せない、と言った。
澪は鈴を指で押さえた。
ちりん、と鳴った。
それ、私らしいね、と言った。
私らしい、の中に俺はいなかった。
大きな花火が上がった。
澪は俺の手を離した。
ごめん、と言った。
あなたは、誰。
俺は手帳を見せた。
そこに書いた俺の名前を指で押さえた。
連発花火が始まった。
音が重なって、境目が分からなくなった。
澪は両手で鈴を握った。
俺は手帳を読み続けた。
澪が初めて俺を名前で呼んだ日。
澪が泣いた日。
俺が泣いた日。
読み上げるそばから、澪の顔から意味が抜けていった。
俺は書いた。
今日、澪は俺の手を握った。
怖いと言った。
それでも逃げなかった。
字が震えて、まっすぐにならなかった。
俺はその道を選ばなかった。
駅の方へ歩いた。
澪は少し離れてついてきた。
知っている距離ではなかった。
でも、知らない人についていく距離でもなかった。
澪は白いページを見ていた。
俺も見ていた。
風で紙が少し鳴った。
俺は空いている場所に書いた。
今日、澪と帰った。
マジレスすると花火は全部で108発
煩悩の数と一致してる
つまり澪は寺